+弁護士便り+

山笑う

2013(平成25)年を迎えています。とっくに迎えています。山笑うの季節ということです。承知しております。
さて,当事務所の開設が平成16年4月でしたから,今春にはいよいよ10年目を踏み出すことになります。次の新たな10年の出発と考え,初心を忘れることなく,仕事の上で更に質的な向上を心掛ける1年にしていきたいと決意しています。
 
ところで,この冬は本当に寒かったですね。ここ数年になかった寒さではなかったかと思います。春の暖か味が身にしみます。
一羽の燕は春を作らず
 ギリシャの名言とされていて,一羽の燕,ある一日が春をもたらすものではなく,同様に至福な人,幸福な人も,一日で作られるわけではない,という意味のようです(柳沼重剛編・岩波文庫)。ネットで見ると,一羽の燕がやって来たからといってもう春だと油断してはいけないというような意味で使われていることもあるようですが,先に挙げた意味の方がじわりときますね。アリストテレスのニコマス倫理学で引用していることわざだそうで,以下,私的な解釈が入りますが,同書によれば,人の生き方は,最高の「善」に向けられたものであるべきで,一日で作られたり作ろうとするようなものではなく,「究極の生涯においてでなくてはならない」と遺したようです。目的論的世界観というわけです(アリストテレスは近年では「白熱教室」のマイケルサンデル教授が共同体主義の考え方の中で展開しましたね。)。いずれにしても,1年のこの時期の春の暖か味が身にしみますなどという私の不徳を思い知らされる気がするわけですが,この先の次の10年,まずは新たな気持ちで精進していきたいと思っています。
 今年もマイペースなホームページになりそうですが,今年は,時折?しばしば?書き込ませていただくつもりです。

2013/03/16(Sat) 18:05:40 [20]

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