+弁護士便り+

プレースタイル

2021暑い夏、先週から2020東京オリンピックがいよいよ始まりました。
1年先伸ばしからの無観客試合、異例ずくめのオリンピックです。
今夜は卓球の混合ダブルスで水谷・伊藤ペアが中国ペアに打ち勝ち、日本卓球初の金メダルとなりました。試合は1セット11点、4セット先取した方が勝者になるわけですが、1、2セットを中国ペアが比較的楽に勝っており、素人の私から見ても、水谷・伊藤ペアは攻守ともいささか単調になってミスもあり相手に得点を許していたような印象を受けました。しかし、その後挽回し、互いに3セットずつ取得しフルセットの末、最終の7セット目を水谷・伊藤ペアが勝ち切りました。2年前に結成した年齢差のある同郷ペア、最終セットは2人のそれぞれの個性があふれるプレーがばっちりかみ合っていました。
最終セットは8−0まで水谷・伊藤ペアが先行。6点目の水谷選手の振りぬいた思い切りのあるフォアハンド、7点目の伊藤選手のフォア側に回り込んでからのバックハンドから相手のフォア側への目の覚めるようなストレートの払い。8点目はラリー中の緩急をつけたストップ気味のプロック…攻守にわたる多彩なプレーが続き、迷いのないプレーは圧巻で、手がつけられない強さでしたね。
水谷選手の卓球に思い切りが出てくると、伊藤選手が感化されて自分のプレーを取り戻した感じだったでしょうか。今大会では準決勝まで、水谷選手がつなぎ、伊藤選手が決めるというプレースタイルと評論され評価されてきたわけですが、プレースタイルの功罪で、スタイルは強みになる個性としてよい面もあれば、そのスタイルを周りが押し付け気味になりプレイヤーも自ら縛られてしまい実力が出し切れなくなるという怖さと裏腹の隣り合わせだと思います。しかし、水谷・伊藤ペアは中国ペアという力のある相手との決勝戦という土壇場で、しかも決勝戦のゲームの途中から、スタイルを超えて深化&進化したように見えました。2人の練習と努力あってこそですが、混合ダブルスの妙もあったのかもしれません。
さて、試合で中国ペアも2点挽回し8−2としましたが、中国ペアの得点はどちらかというともはや日本ペアのミスによる得点のようにも見えました。その後は試合の流れが変わることもなく、伊藤の逆チキータからの10点目で勝利を確信した皆さんも多かったのではないかと思います。ただ、卓球界を席巻する王者中国。試合後の態度は決してふてくされたものではなく淡々と節度ある態度で立派でした。明日からシングル戦、団体戦も始まります。中国はそれこそ血眼で残りの全勝を目指すでしょう。
ともあれ、水谷・伊藤ペア今夜は笑顔の金メダル、日本卓球界の歴史的快挙となる金メダルでした。おめでとうございます。

2021/07/26(Mon) 23:33:23 

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