+弁護士便り+

総選挙がありました

9月の総選挙,皆さんは投票に行きましたか?結果は意外でしたか,それとも想定内だったでしょうか。

以下,投票日のある親子連れの会話
父「誰に投票しようかなあ」
子「ホリエモン?」
父「へえー。よく知ってるね」
子「テレビでやってた」
父「うちの選挙区だと無理だし・・・それができるならゆかりたんがいいな」
子「それってだれ?」

今回の選挙に関しては話題も豊富で,いろいろな角度から議論されていました。選挙後もしかりです。選挙前後,飲み屋さんに行っても,どこかしらの席で選挙や政治の話しが飛び交っていましたし,テレビをはじめマスコミも賑わっていました。
郵政民営化法案の成否,政党政治と造反・党議拘束,解散の是非,参議院の意義と民意, IT選挙と公職選挙法,投票率と浮動票,選挙の争点,刺客・落下傘候補者への投票行動,都市と地方,政策と人物,党首討論,2大政党制の是非や選挙制度,政権交代の可能性,責任政党と野党,新党と選挙制度,選挙の勝敗とその原因分析,今後の政局などなど・・・羅列してみれば相当な論点がありました。
いずれにしても,どの世代においても未経験といえるような選挙情勢だったと思いますし,今回の選挙が国民にとって政治的教育(経験)の機会となったのは間違いないようです。
もとより私自身,国民の1人として,いろいろなことを考えさせられました。

選挙に勝敗はあるのでしょう。投票日の夜には党首に対して,勝因・敗因がまず間違いなく質問されます。政党レベルでも政治家個人レベルでも。落選してしまった人,当選したものの明らかに求心力や神通力?が低下した人。
しかし有権者であり,社会に生きている生活者である私たち国民にとって勝ち負けはないのだとも思います。現実と理想のギャップはあったとしても,民意は政治家にとっての権威ではなく,民意自体が権力であるべきことからすれば,受益者か傍観者としてぶら下がっているだけではいけないということになります。それも社会的・市民的に一定のレベルにあるから言えてるとか,そういうことでなく。
今回の選挙で小さな政府が論じられたことがありました。もともとアメリカでレーガノミックスの形で具体化され始めたと認識していますから,本当は決して新しい用語ではありません。個人的には程度の問題はありますし,相対的なことですが,小さな政府に賛成です。しかし,賛成か反対かを,あなたはどっち?と突きつけられる筋合いということではなく,賛成せざるを得ないというのが実情であることを忘れてはいけないことも大事な気がします。大きな政府は市場の失敗が原因だったかも知れませんが,小さな政府は政府(政治)の失敗によるものなのですから。少なくとも生活者に罪があったのではないということだと思います。生活者という立場は,民意を行使すべき国民である以上,免罪符にすべきものではないという前提で。
いずれにしても,萌えててナナハチで電車であったとしても,汗水流しながら踏ん張って生きてるのはわれわれ生活者ですから,こちらが政治に対して物申す立場で,政治に無関心にならずに,みんなで胸張って頑張って生きましょうーって,いつもシメがイマイチでごめんなさい。

2005/09/14(Wed) 23:48:13 

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